なぜ日本人サイドバックが欧州で重宝されるのか、という本を読んだ

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なぜ日本人サイドバックが欧州で重宝されるのか(著:北健一郎)」と「4‐2‐3‐1―サッカーを戦術から理解する(著:杉山 茂樹)」という本を読んだ。
自分は小学校6年生の時に1年間だけサッカークラブに所属していたので、サッカーの基本的なルールは理解できる。ただ、その後サッカーに対して再度興味を持つことはなかった。それでもワールドカップでは結果を気にするし、世界の有名プレーヤーがテレビ番組に出ていたら興奮もする。そんなにわかサッカーファンの一人に過ぎない。

サッカーのルールはシンプルだ。色々と細かいルールはあるが、ボールを相手のゴールに入れること、特定のポジション以外の人は手を使っていけないこと。それだけ覚えておけば何にも分からない人でも、なんとなくゲームの流れはわかると思う。
ただ、それでゲームを楽しめるのか?と問われるとそれはまた別の問題になる。お気に入りのチームの勝敗に一喜一憂する、好きなプレーヤーのプレーを追いかける、鮮やかなパスワークに魅せられる、そんな自分だけの楽しみ方を見つけることができないとサッカー観戦を楽しむことは難しい。

では、お気に入りのチームもなく、好きなプレーヤーどころか一昔前のスタープレーヤーを数人だけしか知らない自分の場合はどうすればいいのか?

答えは「面白くないので観なくなる」ということだ。

もちろん、例え最低限の知識しかなくても楽しめるようないい試合というものもあるだろう。しかし、そのような試合に出会うために何回観戦を重ねればよいのか。一回の観戦に2時間ぐらい、腰を据えてみるには結構な時間である。そう考えると「別にそこまで好きではないし、観なくてもいいかな」という気になってしまう。

そんな自分の意識を変えてくれたのが冒頭で紹介した書籍、「なぜ日本人サイドバックが欧州で重宝されるのか(著:北健一郎)」である。この本では現在サイドバックにはどのような素質の選手が求められており、なぜ多くの日本人選手が世界で重宝されているのか、そこから見える現代のサッカー戦術についての説明などが書かれている。
特に複雑な知識を持っていなくても理解できる内容になっているので、スラスラと読むことができた。
この本と出会ったきっかけはサッカー好きの友人である。上記のような「サッカーを観なくなった」理由といった愚痴を友人にこぼしたところ、「じゃあ視点を変えてみたら?」ということで薦められたのだ。要は「観客」目線ではなく、「監督」目線で楽しんでみてはどうか、ということらしい。
実際、友人の教えは自分にすごくハマった。といってもまだ初歩中の初歩を少し聞きかじった段階に過ぎない。

薦めてくれた本がすごく面白かったということを友人に伝えると、彼の地元のチームのチケットがあるので見に行かないか?と誘ってくれた。なんか上手く乗せられた気がしないでもないが、気づかないフリをして快諾する。
せっかくなのでスタジアムに足を運ぶ前にもう少し勉強しようと思い読んだのが「4‐2‐3‐1―サッカーを戦術から理解する(著:杉山 茂樹)」である。この本は前述の本に比べるともう少し踏み込んだことがかいてあるように感じた。
この本では布陣の相性や監督の特長、当時の日本代表が採用していた布陣の問題点などが出てくる。3-4-3や4-2-3-1のような数字や海外の監督の名前が多く出てくるので若干の読みづらさは感じたが、難しいという程でもない

戦術を見るという楽しみ方は、チェスや将棋の試合を見るのと同じような楽しみ方と同じなのかもしれない。まだまだ勉強不足な部分も多く、楽しんで見ていられるというレベルではないけれど、今までの見方の中では最も自分に合っているように思う。なので、少しずつ勉強をしてもっと楽しく観戦できるようになりたい。

ただ、変に監督ぶって「あそこは自分なら〇〇を使う。」と言い出したり、聞いてもいないウンチクを垂れ流すような人にならないように気をつけたい。