WILDSWANSのコードバンキーケースを購入
今まで自作したレザーキーケースを使っていたのだが、あるキーケースに一目惚れしてつい購入してしまった。それがWILDSWANSのコードバンキーケース。
ワイルドスワンズ
WILDSWANSは質の良いレザー製品を提供しているブランド。職人によって手作りされており、丁寧な縫製と美しいコバの仕上げが特徴的。厚めの革を贅沢に使った製品が多く、『丈夫で長く使える革製品』として紹介されていることが多い。 革の入荷事情のために定番商品であっても在庫は少なく、在庫のない商品に関しては3ヶ月以上待つこともあるらしい。今回購入したキーケースはたまたま販売店に在庫があったために、運良く手に入れることができた。はじめてのWILDSWANS製品だが、縫製も革質も品質が高く、評判通り丈夫で長く使える革製品であることは間違いなさそう。 厚めの革を贅沢に使用しているためにフォルムにはやや無骨な印象を受ける。丈夫そうな感じで僕は好きだが、この辺は好みが分かれるかもしれない。
キーケースについて
購入したのは外側にコードバン、内側に牛革が使用されたモデル。メインのキーリングは4つ、反対側に大きめのリングが一つある。
大きめのキーリングはキーケースに収まらない車の鍵やシューホーン用に使うのが良さそうだが、着脱可能になっているので工夫次第で様々な用途に使えそうではある。
内側に使用されている牛革は型押しされているので、鍵による傷もつきにくい。重厚な作りのため、キーケースとしてはやや大きめな印象を受ける。
キーケースを閉じるのは2ケ所のスナップボタン。ボタンに沿ってアールがかかったこの形はWILDSWANSの他の革製品にも見られる定番のもの。経年によって、このボタンの部分が浮き上がってくるらしい。
コバの仕上げももちろん美しい、しかしこのキーケースの一番の魅力はやはり使われている革、コードバンだろう。
コードバンの魅力
コードバンとは馬の臀部から取れる革のこと。強度は牛革の3倍とも言われており、その希少性から革のダイヤモンドと呼ばれることもある。
個人的にコードバン製品の良さはその耐久性にあると思っている。 耐久性といっても傷に強いといったものではない。そもそもコードバンは傷に弱い。そうではなく、コードバンには長年の使用に耐えるだけの強さと、使い続けることによって増す美しさがある。 例えば、牛革は使い込むほどに経年変化によってなんともいえないアジがでてくる。これは多くの革製品に言えることであり、もちろんコードバンも例外ではない。ただ、コードバンの場合は単純に『アジ』といった言葉では片付けることができない、なんとも言えない『艶』がでてくる。使い込むことで深みが増すと言い換えてもいいかもしれない。 長く使えるといった意味での耐久性の高さ、それがコードバンの魅力だが、一方でコードバンには傷つきやすく、水に弱いといった欠点がある。そのため慎重に扱う必要があると思いがちだが、対応してくれた店員さんの話によるとそこまで気にしなくてもいいらしい。ただ、堅牢性や耐水性を気にするのであればコードバンではなくブライドルレザーのものを選んだほうがいいとのこと。 その店員さんによるとここ最近はコードバン製品が値上がりしている傾向にあるらしく、質の良いコードバンを使用した製品が欲しい人は早めに手に入れておいた方が良いかもしれない。