SARASAの逆襲

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ここ最近、ボールペンといえばアクロインキジェットストリームしか使っていなかった。もちろん郵便局などに備え付けのボールペンを使うことはあったが、その度に改めて上記2種類のインクの凄さを知る。油性でありながらヌルヌルした書き味は他の追従を許さず、自分の中では不動の2トップだった彼らを脅かす存在として突如現れたのがジェルインクボールペンの「 SARASA

もちろんSARASAの存在を知らなかった訳ではない。僕がまだ高校生だった頃、メインに使用していたボールペンがSARASAだった。ジェルインクのスルスルっとした書き味はノートをとるのを楽しくさせてくれたし、当時流行っていたのか周りにも使っている生徒がたくさんいた。
いつからだろうか、SARASAではなくジェットストリームをメインに使うようになったのは。

そんなSARASAがなぜ今頃お気に入りに再登場したのか。

きっかけは知人にボールペンを借りたこと。ボールペン自体は普段から持ち歩いているのだけれど、その日はたまたまインクが切れてしまった。そんな時に借りたボールペンがSARASAだった。
SARASAの黒は「鮮やかな黒」。鮮やかな黒という日本語はおかしい気がする。墨のような発色の黒とでもいえばいいのだろうか。ジェルインクが持つ、油性インクにはないその良さを改めて知る。
SARASAをメインのボールペンとして使おうかと思ったが、ジェルインクボールペンで気になることが一点。それは油性インクに比べて「乾きが遅い」ということ。学生時代にSARASAを使っていた時も、乾ききる前に擦ってしまって字が読めなくなるということが結構あった。特に縦書きで書いていた国語のノートなんて汚くなりすぎて読めたものじゃない。そう考えるとメインとして使うのはやや厳しいか。

しかし、どうやら速乾性の「SARASA dry」なるものがあるらしい。従来のSARASAに比べて乾く時間が85%も短縮されたようだ。すぐに乾くのであれば上記のような問題は起こりにくいのかもしれない。であれば使わない理由なんてない。
というわけで、SARASA dryをメインのボールペンとしてしばらく使ってみることにした。

軸として使うのは高級感のある「SARASA Grand」
SARASA dryのリフィルと互換性があるので、この軸にSARASA dryのリフィルを入れて使ってみる。

1ヶ月使ってみて

黒の発色はジェットストリーム、アクロインキよりもSARASAの方が鮮やかで好み。
紙の上を滑るようなジェットストリームに比べ、SARASAはやや紙にひっかかる印象。僕はジェットストリームだとヌルヌル書けすぎて意図せずに丸っこい字になってしまうので、ややひっかかる感じのSARASAの方が好みだし、書きやすいと感じた。
また、dryの名の通り、書いてもすぐに乾くためあまり気を使わなくていいのも嬉しい。ただ、従来のSARASAより乾きやすいとはいってもジェルインクはジェルインク、書いた直後に擦ってしまうと字は潰れてしまうので多少は注意をしたほうがいいかもしれない。右利きの人は縦書きの時、左利きの人は横書きの時、特に注意しておいた方がいいだろう。
黒のボールペンはこのままSARASA dryを採用することにした。

気になった点

SARASA Grandの軸を使った場合、ペン先にややぐらつきが見られた。普通のSARASAの軸だとぐらつきを感じなかったので、Grandの穴がやや広いのかもしれない。
ぐらつきがあるといっても微々たるものなのでそこまで気にすることないのかもしれない。ただ、ペン先の角度によってはかなり感じるので、軸に対してこだわりがなければGrandではなく普通の軸を選んだ方がいいと思う。