「すみません」と言えるようになると心が落ち着いた

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少し前まで、忙しくて心に余裕がないことが原因なのかイライラすることがとても多かった。
電車で降りようとしているのに無理やり乗ってくる人がいたり、狭い道に広がって歩いて道をふさいでいる人たちがいたりすると、ついイラっとしてしまい心の中で舌打ちをしてしまう。
それ以外での些細なことでも自分の気に食わないことであればイライラし、時には思い出してイライラすることもあった。病は気からとはよく言ったもので、心のありようはそのまま体に表れる。イライラする日が続くと体調も悪くなる。
まイライラしている時は態度にもでるので、タイピングに力が入っていたり、人やモノに当たってしまったりすることもしばしば。
その都度、深呼吸をしたりゆっくり数を数えることで心を落ち着かせていた。そうすることでその場は冷静になるのだが、しばらくするとまたイライラがこみ上げてくる。そしてまた落ち着くために深呼吸。しかししばらくすると・・・・と悪循環から抜け出せなくなることも多い。
しかもこの思い出しイライラはふとした拍子に起きるので余計にたちが悪い。

そもそもなぜ思い出してイライラするのか?

これは嫌なことがあった時、
・自分は悪くない、向こうが悪い
・なのに向こうは悪びれた様子もない
という思いが自分の中にあるからだと思う。

広がって歩いて道を塞いでいる例で考えると、
広がっているせいで通れない → 周りのことを考えられていない → 無理やり通ろうとする or できるだけ近寄り気付くまで待つ → 向こうが悪いのになんで自分がこんな思いをしないといけないのか
という心理が働いてからだろう。少なくとも僕の場合はそう。
しかし、同様のケースが何回かあった場合、思い出してイライラする時とそうでない時があることに気づいた。
その2つの違いについて考えたとき、イライラしないケースは相手が「すみません」という言葉を発した時。じゃあ、相手が「すみません」というまで粘着すれば思い出しイライラしないのか?
間違いなく今度は自己嫌悪で自分に対してイライラすることになると思う。そもそも僕が思い出しイライラをする原因は、嫌なことがあった時にそれが未解決であることを引きずっているだけではないだろうか。相手が「すみません」といった時にイライラしないのは謝罪があったからではなく、その一言で「この問題はここで終わり」と線引きされているからなのではないか。

じゃあ、イライラする出来事に出会ったとき、どうすれば線引きすることができるのだろうか?

たどり着いた答えが、自分から「すみません」と言うことだった。
そうすることで嫌なことがあっても、自分自身で強制的にそれを終わったことにできる。終わったことなので思い出してイライラすることもない。
といっても最初はなかなか自分から言い出すことができなかった。やはり(自分は悪くないのに・・・)という意識と(何で自分が・・・)というプライドが強かったんだと思う。
でも、焦らずに少しずつでも「すみません」と言えるようになって2ヶ月。自分でも驚くくらいイライラする頻度は減った。もちろんイライラすることが全くなくなったわけではないけれど、割と毎日安定して過ごすことができている。

謝るクセをつけた方がいいよと言っているわけではない。
英語での「Sorry」ではなく、「Excuse me」を自分から言っていくと気持ちが楽になるよ、ということ。
ちなみに一度、「すみません」ではなく「ありがとうございます」という言葉を使うようにしたことがある。ただ、人とぶつかりそうになった時につい、「ありがとうございます。」と言ってしまって変な空気になってしまったので、結局「すみません」に落ち着いた。

一つ発見だったのは、こちらから「すみません」と言うと、会釈をしたり、「こちらこそ」と返してもらったり、何かしらアクションを取ってくれる人が多いこと。意外とみんな似たような思いを抱えているのかもしれない。